お腹の筋肉と骨盤 踊りの中心をつくる Vol.3

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踊る身体をつくるヨガ vol.3

vol.2では呼吸・横隔膜・肩についてお伝えしました。
今回はいよいよ踊りの中心——お腹の筋肉と骨盤に入ります。

「体幹を使って」「お腹を引き締めて」と言われても、どこをどう使えばいいかわからない。
そういう方は多いです。
今回はお腹の筋肉と骨盤、感覚でわかる言葉を交えてご紹介します。

1. 腹直筋——表面のお腹

腹直筋は、みぞおちから恥骨にかけて縦に走る筋肉です。
いわゆる「腹筋」と聞いてイメージする、表面の筋肉です。

背骨を前に曲げる動き(屈曲)で主に使います。
ベリーダンスでは、チェストとヒップを分離するボディウェーブや、前後のアンジュレーションで働きます。

ただし、腹直筋だけを過剰に使うと、お腹が硬く固まって動きが制限されます。
表面の筋肉と深層の筋肉をバランスよく使うことが大切です。

2. 腹横筋——コルセットの筋肉

腹横筋は、お腹を横方向に包むように走る深層の筋肉です。
天然のコルセットとも呼ばれます。

背骨と骨盤を内側から安定させる働きがあり、すべての動きの土台になります。
ここが使えないと、腰が不安定になり、代わりに表面の筋肉が過剰に働いてしまいます。

腹横筋は「締める」より「薄く引き込む」感覚で使います。
息を吐きながら、お腹を薄く内側へ引き込む——これが腹横筋を使う基本の感覚です。

レッスンではおへその内側(裏側)を背中に引っ張り続けてみて、とお伝えすることがあります。

キッチンのシンクや洗面台にお腹を突き出して、寄りかかってしまう方は多いのではないでしょうか。
これはスウェイバックしている状態で、骨盤の位置がずれてしまい、姿勢が崩れるだけでなく
腹横筋も緩んでしまいます。やりがちな日常のポーズですが、意識すると
だんだん気をつけることが出来るようになります。

3. 腹斜筋——ツイストと側屈の要

腹斜筋は外腹斜筋と内腹斜筋の2層からなり、わき腹を斜めに走る筋肉です。
体幹の回旋(ツイスト)と側屈で主に働きます。

ベリーダンスとの関連は直接的です。
特にツイストやヒップサークル、八の字、——これらはすべて腹斜筋が主役になります。
動きにより身体が振られてしまいやすいですが、腹斜筋が使えるようになると
腰ではなく、体幹から回旋できるようになるので、動きが安定します。
応用が可能になりステップアップもできます。

また、vol.2でお伝えした「肋骨を本来の位置に戻す」動きにも腹斜筋が関わっています。
ここが使えると、踊りの立体感と方向性が変わります。

4. 腸腰筋——ヒップムーブメントの源

腸腰筋は、背骨の腰の部分から骨盤の内側を通り、太ももの骨につく筋肉です。
股関節を曲げる(脚を前に上げる)主要な筋肉であり、体幹と下半身をつなぐ深層の要です。

ベリーダンスのヒップリフト、ヒップドロップ、八の字——これらの動きに腸腰筋は深く関わっています。
ここが硬く縮んでいると、骨盤が前傾して反り腰になりやすく、ヒップの動きも制限されます。

座り仕事が多い方は、腸腰筋が縮んだまま固まっていることがほとんどです。
ヨガのランジやハーフピジョンは、腸腰筋を解放する代表的なアーサナです。

ベリーダンスレッスンの前に10分ほどのウォーミングアップでストレッチをしますが
凝り固まっている方はヨガクラスでじっくりほぐす事もお勧めです。
ご自身が凝っている自覚がない方も多く、まずは気付き、ほぐしてから
ストレッチが効果的です。
そして腸腰筋は伸ばすだけでなく、正しく使えることも大切です。


5. 骨盤底筋群——パンツの底を引き上げる

骨盤底筋群は、骨盤の底を覆うハンモック状の筋肉群です。
膀胱・子宮・直腸を支え、体幹の安定にも関わります。

「丹田を意識して」「骨盤底を引き上げて」と言われてもピンとこない方が多いです。
私がヨガの先生から教わった言葉で、レッスンでも使い続けているのが——

【パンツの底を引き上げる】

これが一番伝わります。
解剖学的な説明より先に、感覚でわかる。
骨盤底筋群・腹横筋・横隔膜は連動して働くため、パンツの底を引き上げる意識だけで、
体幹全体が自然に安定します。

【膣や肛門をきゅっと引き上げる】

骨盤底筋がピンと来ない方は膣でも肛門でもまずはどちらでも
良いと思います。試してみましょう。
ここかな、と感じることが大切です。
1回ではピンと来なくても、探し続けることで感じることができるでしょう。

6. 骨盤のニュートラルを探す——パンツの面

もう一つ、ベリーダンスの先生から長年前に教わった言葉があります。

「パンツの前側の面をどこに向けるか」

両手でパンツの前側に三角形を作ってみてください。
その面を前に倒すと——骨盤が前傾し、反り腰になります。
後ろに倒すと——骨盤が後傾し、お尻が丸まります。
その真ん中、床と平行に近い位置が骨盤のニュートラルです。

「正しい位置に戻す」だけではなく、「自分の真ん中を探す」。
この体験から入ることで、骨盤アライメントが感覚として身につきます。

真ん中が感じられた後もまたすぐに戻ってしまうことが良く起こります。
まずは意識を向け続ける、気づいたら直す、探すという練習から始めましょう。

骨盤がニュートラルに整うと——
・腸腰筋が適切に使える
・腹横筋・骨盤底筋群が連動して働く
・ヒップムーブメントの可動域が広がる
・反り腰・猫背の代償パターンが減る

7. 踊りの中心が整うと

ベリーダンスは筋力だけでも、柔軟性だけでも上達はしません。
自分の身体の真ん中を知り、骨盤とお腹が自然に動くようになる事で

ヒップムーブメントがはっきりする。
腰ではなくヒップが動く。
上半身と下半身の分離がきれいになる。
上半身の動きもやりやすくなる。
動きに芯が通る。
疲れにくい身体になる。

ヨガクラスではヨガとは【真ん中探し】とよくお伝えしますが、ダンスにも
日常にも共通すると思います。

ShuShu Bellydance Studioでは、ベリーダンスだけでなく、ヨガを通して
「踊るための身体づくり」も大切にしています。

踊りをもっと楽しみたい方は、ぜひ一度体験してみてください。

 

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次回 vol.4では、脊柱起立筋・ロールダウン・ヘッドロールについてお伝えします。

コラムのシリーズ投稿はこちらからどうぞ

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